わが家の3歳長男はYouTubeキッズから始まり大人と同じYouTubeを見出し、あっという間YouTubeの虜になりました。その経緯とYouTubeを見出したでの影響、制限してわかったYouTubeを見せることのメリットデメリットをお伝えしたいと思います。

長男は3歳で平日2〜3時間、休日3〜6時間もYouTubeを見ていました。これはママであるるまむの反省の記録です。
どなたかのお役に立てれば幸いです。
パパの影響で1歳前からYouTubeキッズを見始めた息子
元々わが家の夫がYouTube大好き。
休みの日はゴロゴロしながらベットでYouTubeを見て、夜も寝ながらYouTubeをみる生活。ベットで寝転びながら見られる様にセッティングしたiPadで毎日見ている人でした。
そんなパパに影響されたのか、息子も1歳前からYouTube三昧。
夫は息子が2〜8ヶ月の間は転職期間(つまりは無職!)でずっと家にいたので、息子に与える影響も大きかった様です。
元々TVが見れないわが家。TVの子ども番組を見せる代わりにYouTubeキッズになっていました。
初めは息子も自分で操作出来ず、動画は親が選んで見せていた為、問題なくYouTubeと付き合うことができていました。
古いiPadを息子用に。どんどん子どもがYouTubeの虜になっていく。
資格勉強のために私がiPadを使うことが増えたため、我が家で使われていなかったiPad4を息子に渡しました。別々のiPadを使い出したことで、息子が一人でYouTubeを見ていることも増えました。
教えてもいないのに少しずつ大人の真似をして操作を覚えていく息子。iPadを開いてYouTubeキッズのアプリを起動、好きな動画を見ることはすぐに一人でもできるようになっていきました。
私は息子が1歳7ヶ月の時にフルタイムで復帰しました。そんな私の仕事は夜勤専従看護師。
月に9回の夜勤があり、その間息子は昼間は保育園、夜間はパパと2人で過ごしています。ママのいない間の息子とパパ、2人きりの夜…。
我が家の夫は料理やお風呂、保育園の支度などの作業的なことは問題なくこなすことができます。
しかし、子どもとお話しをしたり遊んだり、毎日の決められた作業以外の子どもの世話をすることが苦手でした。子どもにとっては、ご飯を食べてお風呂に入って寝るだけの、退屈なパパとの時間。
そして、子どもの遊び相手は必然的にYouTubeの役目となっていったのです…。

きっかけは子どものリクエスト。そして大人と同じYouTubeを見始める
子どもにとってYouTubeが与える映像は刺激的です。一度ハマり出したら絵本やおもちゃ、そんなものでは到底かないっこありませんでした。
ある日、子どもから「〇〇の曲が見たい!」とリクエストされました。今TVでやっている戦隊モノの主題歌でしたが、YouTubeキッズではでてきませんでした。
それならば、と大人と同じYouTubeで検索すると、ダンス付きの公式動画が。子どもが楽しそうに踊っているのをみて、私も嬉しくなりました。
普段あまりYouTubeで動画を見ない私。子ども用の動画も無料でこんなにたくさん見れるなんて、YouTubeってすごい!と感心して子ども用のiPadにもアプリをダウンロードしたのです。
しかし、この通常版YouTubeとの出会いで、息子はさらにYouTubeへとハマっていくのです。
止められないYouTube時間。段々と息子に悪影響も。
それからしばらくすると息子は一切YouTubeキッズを見なくなりました。
通常版YouTubeの動画に釘付けです。放っておくと朝から晩までYouTubeをみています。保育園のある平日は帰ってきてから1日2〜3時間。休みの日は3〜6時間と、家にいるほとんどの時間をYouTubeを見て過ごすようになりました。
ついにはご飯の時まで見始めるように。
元々わが家では夫がTV替わりにご飯の時はみんなで見られる動画を流していたので、当たり前のように息子も自分のiPadで動画を流そうとします。初めは夫もやっているし…、と止められませんでした。
しかし、動画に夢中になってご飯を食べるのが遅くなる、食べこぼしが多い、など様々な問題が出現し始めます。
さらに息子は刺激を求めて、どんどん危ない動画を見出す様になっていったのです。
おもちゃを道路に並べてひたすら車で轢いている動画、血まみれのゾンビが出てくる動画、子どもが銃を持って振り回す動画…。
見せたくない動画をその都度ブロックしても、関連動画からどんどん上がってきてしまいます。私が普段YouTubeを使い慣れていないことも関係しているのかもしれませんが、これら全てをブロックすることができず、息子は毎日手を替え品を替えアップされる動画を楽しんでいました。
さらには言葉遣いも悪くなっていきます。3歳の子どもが発するとは思えない「ふざけんな。」「だり〜。」なんて言葉も頻繁に出てくるようになりました。
第二子の里帰り出産のため息子と離れ離れに。YouTube依存が加速
ちょうどその頃、私は第二子の出産を控えて産前休暇に入ったところでした。
初めは長男を連れて里帰りするつもりだったのですが、イヤイヤ期真っ盛りの息子。切迫早産気味と診断されてしまった私と、持病のある実母(片親です)では面倒が見切れないだろう、と夫が1人で息子の面倒を見ることを買って出ました。
そして、産前3週間前から息子はパパと2人きりの生活になったのです。
このパパと2人きりの生活は、息子のYouTube依存を加速させることとなりました。
ママのいない寂しさもあってか、精神的にもYouTubeに依存していったのです。
夫が少しでもYouTubeを取り上げると、いつもの息子の様子からは信じられない剣幕で怒り、泣き叫びます。見ているこちらが怖くなるほどの様子で、YouTubeを取り上げたパパに向かっていくのです。
そうなるとYouTubeを息子に返すまで治らず、息子とYouTubeを切り離すのが困難になっていったのです。
出産前という特別な時期も重なり、息子のYouTube依存に対して夫婦共に目を瞑ってしまっていました。

とうとう実母・義母双方からもYouTubeについて苦言を呈されることに
結果的に義母と実母の協力もあり、パパと息子2人の生活は産前産後合わせて2週間程で終わりを迎えました。
私がいない時に双方のおばあちゃんの家に泊まりに行っていた息子。そんな普段と違う環境でも、息子はYouTubeを見たがったそうです。
そして、孫の異常なまでのYouTubeへの執着を見ていたおばあちゃん達からは、「ちょっとYouTubeに依存しすぎよね。あれはちょっと…。」と言われてしまったのです。
普段はどちらも子どもの事には口を出さず、どちらかというと暖かく見守っていてくれるタイプでした。初めて言われた息子の生活に対する“ダメ出し”は、私に深く突き刺さりました。
そしてようやく、里帰り終了のタイミングで少しずつ息子からYouTubeを遠ざけることを決意したのです。
YouTubeを息子から遠ざける!わが家がとった具体的な方法
ご飯の時間のYouTubeをやめさせることからスタート
まずは一番気になっていたご飯の時間からYouTubeを止めさせようと考えました。“ご飯の時はYouTubeを見ない!”とルールを作り、息子に伝えます。
しかし、急なルール変更に納得できない息子。
当たり前です。今まで親がルールを作らずにダラダラと動画を見せていたのが悪いのです。
ご飯の時だけでも…とYouTubeを取り上げようとすると烈火の如く怒り出します。
パパも息子のご飯の様子を見てこれはまずい、と思ったのかYouTubeを止める様に息子を怒りますが、「ご飯いらない!」と言い出す始末。
息子はパパも見ているのに、自分だけダメだと言われることが不満だったようです。夫も反省したのか自分から動画を止め、家族でご飯のおかずや今日あった出来事について話ながら食事をするようにしました。
また、どうしても動画を見たがる時は「先に1つだけ動画を見て、それが終わってからご飯にしよう。」と、息子に寄り添う形も見せながら、柔軟に対応するようにしました。
その結果、少しずつご飯の時間はYouTubeを見てはいけない、というルールが息子の中に定着していきました。
日常生活でもYouTubeから離れられるように工夫をしていった
息子がYouTubeから離れて過ごすことができるよう、一緒にいる時間の中でもさまざまな工夫をしていきました。
動画を見る=退屈している時はひたすら遊ぶ
息子の場合は遊んで貰えず、退屈してYouTubeを見ているパターンも多かったです。なので手が空いている間は常に息子に話しかけて、ひたすら遊びやおしゃべりの相手をしました。
⇒結果
遊んでいる方が楽しくなると長時間YouTubeを見ないでいられました。(ただし私が疲れる)
動画を見ている時も一人では見せない。
動画を見ている時も、動画について質問してみたり、感想を述べてみたり…と、こちらに意識を向かせて、一人で集中して見せないようにしました。
⇒結果
動画を見るときは「一緒に見よ〜。」と誘ってくるようになりました。また、私と一緒に見ようと「どれがいい?」と私の好みの動画を選ばせてくるようになりました。
物理的にiPadを隠してYouTubeのことを忘れさせる
朝起きてすぐにYouTubeを見始めるのは机の目立つところにiPadが置いてあるのも原因でした。外出時や就寝時など、子どもが長時間YouTubeから離れる時に子どもから見えずらい位置にiPadを移動させてしまいます。
⇒結果
しばらくはYouTubeのことを忘れていました。時間が経つと「YouTubeどこいったー?」と思い出します。
転機は突然に。iPad4でYouTubeアプリのサポートが終了
日常生活での工夫のおかげで、少しずつYouTubeから離れ出した息子。
さらに転機は突然やってきました。
ある朝、いつものようにYouTubeを見ようとした息子が、「ママ。YouTubeが見れない。」と言いだしました。
YouTubeアプリのアップデートが来ていたのは知っていましたが、アプリを見てみるとどうやらiPad4でのサポートが終了した様子。アプリから全く動画が視聴できなくなっていました。
息子に説明しましたが、若干3歳の息子には理解できなかったようで、何度もアプリを開いて動画を見ようと試みていました。それでも、何度開いてもYouTubeで動画が見られない、を繰り返しているうちに諦めがついたようです。
幸い、YouTubeキッズはサポート終了になっていなかったため、何事もなかったかのようにYouTubeキッズに戻って動画を見ていました。
これを機に、息子がよく触る私のiPadからもYouTubeアプリを削除。スマホのアプリも息子に見つかりにくい場所へ移動させました。
こうして息子のYouTube生活はあっけなく終わりを迎えたのです。
YouTubeキッズに戻った息子のその後は?
あれから4ヶ月経ちます。息子は相変わらず動画大好きっこですが、昔ほど長時間は見なくなりました。
1日保育園が休みの日でも、動画を見ている時間は1時間程度です。
恐らくYouTubeキッズの動画が息子にとってはあまり面白くない、というのも関係していると思いますが、こちらから注意しなくても自分で動画を止めるようになりました。
さらに驚くことに、YouTubeキッズしか見られない現状を、息子はあっさり受け入れたのです。通常版のYouTubeに戻して欲しいと言われることもありませんでした。
たまに〇〇の歌が聞きたい、とリクエストされて私のスマホで見せるのですが、それ以上YouTube動画を見ようとはしません。
こんなにあっさり戻れるんだ、と親の方が拍子抜けしてしまった位です。
そしてこれは息子の成長の影響もありますが、ルールを守ることも少しずつ覚え、“ご飯の時にはYouTubeは見ない”も徹底して守ってくれています。逆に私や夫がスマホを触って怒られることもあった位です。
心配していたYouTube動画からの悪影響も今では感じません。一時期覚えた悪い言葉も、使わない内に忘れてしまったようです。保育園でお友達と笑って言い合う程度の言葉遣いに戻りました。
元々犬と一緒に育った環境の影響もあるのか、産まれたばかりの弟にも意地悪することなく優しく世話を焼いています。
YouTubeの動画という強い刺激に慣れてしまっていたため、絵本や教育系の動画には以前は全く興味を示さず心配していました。
しかし、息子の好きな仮面ライダーの百科事典を買ったことをきっかけに、少しずつ本や文字への興味も見られるようになりました。
最近では休日は図書館に行きたいと言われたり、今まで全くできていなかった絵本の読み聞かせを息子からお願いされることもあります。私に一緒に遊ぼう、とおもちゃを持って遊びを提案してくることも多く、動画を見て過ごしていた時間のほとんどを外遊びやごっこ遊びに使うようになりました。
実際に経験してみて分かった、子どもにYoutubeを見せることのメリットデメリット

結果的に、我が家では息子のYouTubeをYouTubeキッズに戻すことで、動画を見ている時間が
平日2〜3時間→40分
休日3〜6時間→1時間程度
まで減りました。
振り返ってみると、YouTubeを見ている時間が長いことにはたくさんのデメリットもありましたが、メリットだったと感じることもありました。
子どもにYoutubeを見せるデメリット
・子どもに見せたくない動画が流れてしまう
・悪い言葉もたくさん覚える
・子どもが(親も含めて)YouTubeに依存してしまう
・YouTube動画の刺激に慣れてしまい、絵本や教育系動画には興味を持たなくなる
子どもに見せたくない動画が流れてしまう
子どもが勝手に動画を選ぶようになると、親が見せたくない動画も関連動画でたくさん上がってきたりします。
ブロックをかけたつもりでも、微妙な下ネタや下品な言葉が含まれた動画はどうしても出てきてしまいます。つきっきりで一緒に動画を見ていればいいのでしょうが、そんな訳にもいきません。
悪い言葉もたくさん覚える
子どもの語彙が増えるのは言いことですが、悪い言葉もたくさん覚えてしまいます。
まだ3歳になったばかりの息子に、一度「うるせー。く〇ババア。」と言われたことがありました。3歳が発する言葉と思えず、驚いて固まってしまったのを覚えています。
本人はよく意味が分からないまま使った言葉のようですが、フレーズとしては覚えていて、ママに披露したという感じでしたが衝撃的な出来事でした。
子どもが(親も含めて)YouTubeに依存してしまう
YouTubeを取り上げると怒り出し、親が止めるように言っても全く聞かない。息子の場合はイヤイヤ期や弟が生まれる前の精神的に不安定な時期も重なったため、取り上げるのを諦めてしまう時も多かったです。また私自身も息子がYouTubeを見ている時間に家事をやろう、とYouTubeに子育てを依存してしまっていた場面もありました。
YouTube動画の刺激に慣れてしまい、絵本や教育系動画には興味を持たなくなる
動画ばかり見ていた息子には、絵本や年齢相応の動画はつまらなくなってしまうようで、読み聞かせをしようとしても1ページも聞いてくれませんでした。教育番組などを見せても「つまんない。」で終了です。
子どもにYoutubeを見せるメリット
・子どもの日本語が流暢になる
・親が自分の時間を持てる
子どもの日本語が流暢になる
わが家の息子は昔からよく話す子だったのですが、大人と同じ動画を見ることで子どもの語彙力は確実に上がっていました。
そして発音も子どもとは思えないほどはっきりと話します。実母にも言われましたが、確実にこれはYouTubeのお陰だね、とのこと。
実際息子はYouTubeキッズに戻してから日本語の発音が以前より悪く(子どもっぽく?)なりました。
親が自分の時間を持てる
親もYouTubeの時間は子どもの意識が動画に向いているため家事や自分のことをする時間が持てます。
また、私は第二子妊娠中で体調不良の時は、YouTubeに子守りをしてもらって大変助かりました。
子どもの動画の時間が減った現在のわが家は、休日にできる家事が以前よりも減りました。ご飯も掃除も途中で手を止められることが増えて全く進まないので、休日は初めから家事の手を抜くと決めてしまいました。
朝から晩まで子どものおしゃべりや遊びに付き合っている感覚になります。
わが家はYouTubeと程よい距離で付き合い続けることを選んだ
子どもがYouTubeの虜になっていくのを見ていて、YouTube=子どもにとって悪いもの、と親の私もどんどん否定的になっていきました。
しかし、いざ子どもからYouTubeを遠ざけようとすると、YouTubeを見せることのメリットにも気がつく様になりました。
そして結果的にわが家では息子から完全にYouTubeを取り上げるのではなく、YouTubeキッズだけと限定して動画を見せることにしました。現在は親が制限しなくても、息子が動画に飽きて自然に短時間で止めることができています。
再び息子のYouTube時間が増えてきたら、砂時計を使うなど工夫して時間で制限していこうと思います。

以上、わが家の失敗談でした。
これからは程よい距離感でYouTubeとお付き合いしていこうと思います。